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清瀬市郷土博物館企画展『気象衛星センターの活躍』

清瀬市郷土博物館で開催されている企画展『気象衛星センターの活躍』を一般公開初日のに見てきました。

清瀬市郷土博物館

清瀬市郷土博物館は、西武池袋線,清瀬駅北口から延びるけやき通りから少し路地に入ったところに所在する博物館です。 常設展示として地域の歴史や民衆文化を保存展示しています。

けやき通りと博物館敷地入口に掲出されている案内板
清瀬市けやき通りに掲出されている企画展の案内板清瀬市郷土博物館の敷地入口に掲出されている企画展の案内板

企画展『気象衛星センターの活躍』~日本の天気は清瀬から!~

はれるんと気象衛星が撮影した地球

この企画展は、郷土博物館の2階で展開されています。入場無料、エリア内写真撮影OKです。

昭和52年,1977年に気象庁気象衛星センターが設置される前の、軍部による通信施設があったころからの歴史が最初に展示されています。 そして、気象衛星観測網の構想と、日本が担った極東地域の静止軌道衛星による観測、「ひまわり」の登場が続いています。 当時の技術資料集などが閲覧可能となっており、時間があればどっぷり読みたい資料冊子でした。

1985年当時に気象衛星センターに設置されていた電算設備の展示写真
気象衛星センターの1985年当時の内部設備

IT職としては、電算処理システムも気になる展示でしたが、写真資料のみでした。

打ち上げロケットと衛星

企画展で模型を用いた展示があり視覚的に賑やかだったのは、気象衛星と、その打ち上げに用いられたロケットたちです。

H-ⅡAロケットの模型展示
2機のH2Aロケットの模型展示
衛星の模型展示
衛星ひまわりの模型展示

記事投稿日の24年2月19日の前々日には、H3ロケット2号機の打ち上げが成功したところで、今後のひまわりの打ち上げもH3が担っていくのかな、と思います。

技術的な資料展示

気象衛星の進化を説明する一環として、観測するデータ量の変化が資料展示されていました。「バンド」という用語が使われているのは気になりつつ…進化が説明されていました。

それにしても、改めて日本域が2.5分毎にスキャンされるデータ量ってすごいなぁ…と思います

衛星の観測バンドについての資料展示
企画展の協力者など

東京管区気象台と地上気象観測

本節は個人的な疑問を述べることになります。

東京管区気象台は、気象庁本庁が大手町から虎ノ門へ移転するにあたり、もともと気象衛星センターが所在していた清瀬市へに移転してきました。 同時期に、大手町の敷地内に所在していた「東京」の観測点が皇居北の丸公園に移転し、平年値の変更などがありました。

アメダス観測網

アメダス(地域気象観測システム)は、概ね観測密度が17km四方に1点を基準に設けられています。

アメダス観測網
多摩地区を中心とするアメダス観測網

東京-練馬(10km)、練馬-府中(17km)、府中-所沢(11km)、所沢-さいたま(17km) の距離感からすると、所沢から7kmの東京管区気象台は設置密度が高くなってしまう所ですが、 これはあくまでもアメダスの降水観測網の基準密度である、と考えます。
私は、東京管区気象台の敷地内にて、地上気象観測(測候所レベル)を実施するべき、と考えます。

東京23区を代表する北の丸公園「東京」観測点と、多摩地区に属する清瀬市とでは2~5℃程度の気温差や、ヒートアイランド現象の影響が緩い都内の観測点として、観測に対する意義があると考えます。

清瀬市の防災観点

清瀬市内は主に2つの河川が流れており、その流量は水源地域である狭山エリアの降水量に左右されます。 空堀川については、普段は名前の通り空堀ですが、台風などでまとまった雨が降れば数日間は濁流が続き、河床はえぐられます。 柳瀬川については、多摩湖から安定した水流が維持されていますが、幅の狭い河川で許容流量が多いとは言えません。

清瀬市の防災マップを参照すると、空堀川沿いでは1~3m、 空堀川と柳瀬川の合流地点付近では5mといった浸水被害が想定されています。

この防災マップの想定最大規模降水量は、総雨量657mm、時間最大雨量156mmとされています。 水位およびライブカメラの監視は東京都の水防災総合システムの通り設置されており、 雨量については中里の河川合流地点付近、薬科大学の北東角に観測点が設けられています。

東京都水防災総合システムによる清瀬市の河川監視
東京都水防災システムによる河川監視マップ

河川沿いの中里観測点から、管区気象台まで2.4km程度ですが、気象庁による防災情報が行政の行動のトリガーになることを考えると、 気象庁が公式に情報量のある観測をすることに私は期待します。


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