来月行訴の一審判決が出る

訴訟概要

昨年(24年)7月29日に本人訴訟として代理人弁護士を立てずに、 第一審東京地方裁判所に、国（代表者法務大臣）を相手取った行政訴訟を提起しました。

事案の端緒は、法人設立登記の前に東京法務局田無出張所（清瀬市を所管）に対する照会状1通でした。 その後、1年ほどたって法人運営が落ち着いてきたところで実施した保有文書の開示請求。 「照会に対する回答に至った経過を記録する文書」を対象に開示請求をして、90枚ほどが得られましたが、 そのうち大半の、「回答の判断材料」が真っ黒の不開示決定でした。

通称のり弁、私は板海苔と呼びますが、知りたい範囲は黒塗りで、開示された範囲は既知のもの、あるいは定型的な決裁文書のみでした。

#行政保有個人情報開示 どうもこんにちは、板海苔収穫業者になってしまいました
法務局、私宛に回答した「回答内容」すら黒塗りだし、その理由が10枚以上板海苔でした pic.twitter.com/mS93cwVnBL

— 北村由衣 (@yuiktmr) April 11, 2023

教示に従い、審査請求を経て1文追加開示。

大半が板海苔のままだったので、訴状をしたためて東京地裁へ。民事2部合議体B係に係属されました。

口頭弁論の期日開催

下表のとおり進行しました

各期日や関連する処分

		原告(私)	被告(国)	備考
24/07/29	訴訟提起	訴状提出 甲1～5号証		事件番号付与（R6行ウ281）
24/10/17	第1回口頭弁論期日	準備書面(1)	答弁書 乙1～5号証
24/12/24	第2回口頭弁論期日	準備書面(2) 甲6～10号証	準備書面(1)および(2) 乙6～8号証	乙7: 東京高裁R1.10.2.判決書 乙8: 東京地裁H30.10.25.判決書
25/02/27	第3回口頭弁論期日	準備書面(3)および(4)	準備書面(3) 乙9～11号証
25/03/27	原処分の打ち直し		追加の開示決定	4文字分の黒塗りを廃して開示
25/04	国の人事異動		法務大臣指定訴訟代理人の交代	裁判所合議体の構成変更（Bc係→B係、1名の交代）
25/04/02	訴えの変更	申立書の提出 甲11号証		原処分の打ち直しに伴う変更
25/06/05	第4回口頭弁論期日		準備書面(4)	弁論終局

準備書面と書証のやり取りですべてが進行し、証人尋問などはありませんでした。

つれづれ

法務局の見解を明らかにする行政文書が(一部)不開示とされた原処分に対し不服として訴訟まで持ち込んだわけですが、 一般関心度が高いとは言えない領域（トランスジェンダー当事者による会社役員登記）の文書開示案件としてよりも、 報道がされているような「行政による意思決定の過程を示す文書の不開示」事案として、 興味関心を持っていただけると取り掛かりやすいのかな、と思います。

判決の法廷での言い渡しは25/7/17 13:15、東京地裁703号法廷です。

なお、戸籍名にて裁判進行していますが、通称名のみに言及いただけると幸いです。

本件に係る連絡先